「ほめると子どもはダメになる」著者は榎本博明氏です。
心理学を専攻されていた方で、「子育て」「ビジネス」「モチベーション」などの著書が多数あります。
私は、題名に惹かれて購入しました。
概要
昨今の子供事情
「ほめる子育て」が主流になっていながらも、子供が打たれ弱く、わがままになっていないか。
自己肯定感が高まっているかについても疑問を呈する。
欧米との違い
欧米では子供を一人の「人」として接することから、同じ育児法でも、国による影響が異なる。
日本のように、幼児期の愛着が形成しやすい場合は、ときに厳しいしつけでも関係性に問題はなく、自立を促すのではないか。
ほめることと自己肯定感の関係
単純に「ほめる」だけでは、自己肯定感は育たない。失敗や悲観的な感情が、子供を強くする。
「ほめる」ことを否定しているのではなく、「ほめ方」による心理実験も書かれている。
私の感想と解釈
「ほめると子どもがダメになる」という内容が、
昨今の社会状況や欧米との子育ての違いなどから、説明されていています。
題名への納得感がありました
今の社会で私が感じていることとも、一致することが多かったです。
しかし一方で、ではどうするべきか「具体的な解決方法」については、あまり書かれていないように思います。
「ほめ方による子供への影響」などは、書かれていますが、子育て全般に落とし込んでいるわけではありません。
私なりの解釈では、
・ほめ過ぎは良くないし、ほめ方にも注意が必要であること
・ほめられることで自信がつく場合もあるが、精神的な強さが得られるわけではないこと
これらを再認識できる内容でした。
この本がおすすめな人
子育てにおいて、「ほめる」を強く意識している人には、読んでほしい本です。
「ほめる」だけが良い影響を与えるわけではないことを、整理して、説明してくれます。
考え方に変化を与えてくれると思います。
しかし、「どうすればいいか」具体的な解決方法が、あまり書かれていません。
私自身も「ほめる」ことに注意しながら、他の本や情報も参考にして、解決方法を探していきます。